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『WHITE ALBUM2 ~closing chapter~』レビュー


WHITE ALBUM2-closing chapter-WHITE ALBUM2-closing chapter-
(2011/12/22)
Windows

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ブランド:Leaf
発売日:2011/12/22
シナリオ:丸戸史明、企画屋
原画:なかむらたけし



年末年始が意外に忙しくて攻略に半月以上かかってしまいました。
やっとレビューを書く事ができます(汗


以下ネタバレ↓



まずWHITE ALBUM2はパッケージデザインをなんとかしろ!!

これがプレイを終えたとき一番に感じた感想です。
まぁ冬馬かずさ派である人にはパケ詐欺もいいとこですね。
IC終了時点で愛し合っていたのに春希と離れ離れになってしまった冬馬かずさ。
そんな彼女が救われるお話、それこそがCCかと思いきや……なんとういう小木曽雪菜のためのゲーム!!!
ICでは泥棒猫(?)だった雪菜ですが、CCでは既に正妻ポジと言っても過言ではない活躍ぶりを見せてくれます。
というか最終章をプレイする時には、寧ろ冬馬かずさの方が泥棒猫ポジになってしまっています。
そういうわけで、正直パッケージデザインは雪菜をセンターに置いた方が、かずさ派の余計な誤解を招く心配がないのかなぁ~っと思ってみたり。
このゲームに対するマイナスの感情はそれだけです。
その他は文句のつけようのない出来だったと言えます。

では少しだけ詳しく見ていきましょう!!


♯Closing chapter編
雪菜が春希に虐められるお話です。
他の3人のヒロインを攻略する度、毎回振られてしまう雪菜さんカワイソス。。。
かずさ派の自分ですら、「もう雪菜ちゃんを虐めないであげて……」と何度も胃を痛めずにはいられませんでした。
ですがそのたびに小木曽雪菜の魅力がますます感じられるですよ。不思議!
それを端的に表しているのが小春編のとある別れのシーンです。
そのシーンでは雪菜は窓から見えた春希に対し笑顔で手を振り送り出します。
しかし後日行われた小春と雪菜との別れのシーンでは、雪菜は小春がいなくなった後に我慢できずに泣いてしまうんです。
私はこのひとつのシーンに雪菜の持つ春希に対する愛や彼の前では気丈に振舞おうとする優しさ、そして失った悲しさや悔しさ、その他いろいろな感情が凝縮されている気がしました。
彼氏を奪った小春に対しても優しい言葉をかけてあげる一方で、やっぱりそれ以上に悔しくさや悲しさを隠していたんですね。それを見てしまった小春もそういった雪菜の気持ちを汲んで、春希の元へ向かうというのもなんだか切ないものがあります……。
おそらく自分が今までプレイしてきたゲームの中で、心理描写をあまりやらずにこれだけ上手くヒロインの感情を行動だけで表現した作品はなかったのではないかと思いました。それだけ心に響いたシーンでした。
個人的にはclosingchapter編で一番の名シーンとなると同時に、小木曽雪菜というキャラクターの魅力を一番感じたシーンでした。

雪菜以外のヒロインですが、どのルートも完成度は高く、普通のゲームと比べればメインを張っても何ら遜色のない出来です。


♯Coda編
このゲームの本番にして最も多くのプレイヤーの胃を痛めたであろう最終章。
ついに真打ち冬馬かずさの登場です。
Introductory chapterもClosing chapterも全部前座だったんや!!お話的にも胃の痛み的にも。

雪菜ルート(trueEND)
雪菜の持ち前の明るさや強引さといった心の強さ、そしてその裏に隠れた嫉妬やら弱い心やらがぶちまけれる、これまた雪菜という複雑なキャラクターの魅力を最大限に魅せてくれるルートです。
そして、冬馬かずさも人間的に成長し、武也と伊緒も上手くいき、春希と母親も和解するという雪菜が望んだ皆が幸せになれる大団円END。
ICから5年間頑張った雪菜は幸せにならなくちゃいけません!!
そんなユーザーの思いを形にしたような素晴らしいお話でした。

……納得できねー!!!!

いや、確かに良い終わり方でしたよ。
でも作中でも言われてましたけど「皆の平均を取った」幸せであって、この話って明らかにかずさが妥協してますよね……。
もちろん終盤でかずさが納得済みというのもわかってはいるんですが……、それでもかずさ派の自分としては心情的に受け入れがたい。
かずさルートの方に大団円END的なモノがないのも一つの要因なんでしょうが、ちょっと雪菜は報われすぎてる気がしないでもないです。
まぁかずさルートに大団円ENDなんてものがあったら、それこそ作品として微妙なものになっていたかもしれないわけで(-_-;)
ままならないですねー。
はい、ただのワガママでした。


かずさnormalEND
本作の中で私的に最も胃を痛めたルートです。
不器用な愛を持ったかずさと雪菜を捨てきれない春希との蜜月が延々と描写されています。
こちらのルートは結局雪菜を捨てきれず、かずさが身を引いてしまうというかずさルートなのにかずさが幸せになれないストーリー。
IC時代からあれだけ愚直に春希だけを愛してきた弱いかずさが、結局思い出だけを持って生きていくことを選ぶわけなんですが……、お前いつからそんな強い人間になったんだorz
最高のヒロインだけど悲しすぎるよ。。。
もちろんcoda編の時点では婚約した雪菜の幸せやその周囲の人の幸せを考えれば、かずさが諦めるのが一番良いのはわかるんですけど……。
それでも一度雪菜を裏切ったなら、春希はもう雪菜を好きだとかグチグチ言うな!全力でかずさを幸せにしろ!!と何度も思ってしまったり。
まぁそれはtrueENDで見られるんですけどね。
あとエンディング時に流れた「心はいつもあなたのそばに」。
個人的にWA2で一番の名曲だと思いました。
この曲「会えなくてもあなたとの思い出があれば寂しくないよ」という趣旨の歌詞で、normalENDのかずさの心情を表しているので、エンディングに流れた時の切なさといったら……。

かずさtrueEND
春希がかずさだけを幸せにすることを選ぶルート。
このルートは雪菜ルートとは違い、婚約した彼女を振るわけですから、春希にはそれ相応の制裁が待ち受けています。
世話になった上司を裏切り、友人達とは決別し、雪菜の家族からは鉄拳制裁、最後には国を捨て……。
そういった罰のひとつひとつが丁寧に描かれていて、春希の選んだ道がどれだけ非常識であったのかを、これでもかというくらい認識させられました。
ですが、そういったつらい罰を受けてもかずさだけの幸せにすると決めた春希、そしてそれを望んだかずさという、私の見たかった二人の姿が描かれており、かずさ派である自分にとっては本作においてかずさtrueENDこそ至高のルートであったと思います。
大団円ではありませんでしたが、幸せになった人がいる裏で不幸になってしまった人達もいるという、ある意味当然の帰結だったので、雪菜trueよりもすんなり受け入れることができました。

最後に
かずさ幸せになってよかったよー(ノ∀;)


総括
純粋なボーイミーツガールを描いた作品でこれを超えるものは今後出ないのではないか?そう思わせられるような素晴らしい作品でした。
万人受けはしないかもしれませんが、それでも胃が痛くなるような三角関係を最後までしっかり描ききったこの作品は賞賛に値すると思います。

100点満点中95点!!!

それにしても自分の考えを文章にするのは難しいなぁ~っと最近になってやっと気付きました(汗
自分のレビューを読み返すと、至らない点が多すぎて恥ずかしい。。。

ここまで読んでくださった方に感謝!
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Comment
感想に共感しました。
結局これってかずさを三年待ってみんなを不幸にしない√をライターは書けたんですよ。コンサートの選択肢がそれを証明してると思います。雑誌でも丸戸は雪菜好きとしか言ってないので、かずさを選ぶのは間違い、0点の解答って書きたかったのかもしれませんね。
ただこれが神ゲーでも糞ゲーだとしても感想は納得できねーです。
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